2009年11月15日

心理的効用最大化のためのボラティリティコントロール(5)


■ギャンブルの本質

損益の分散を大きくすることが人間を興奮状態に導くということをこれまでお話してきました。
ここで、前々回の分布を改めて観察すると、分散を大きくするには何も利益側の広がりを大きくすることだけでないことに気がつくと思います。
損失、すなわち負の裾野を大きくしたり、小数回で極端に負ける賭けを行うことでも分散は大きくなるのです。

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破産、そして究極は死というものを負けた代償として支払うギャンブルを行ったとき、人は最高の快感を感じることになるのでしょう。
ブラス側の広がりはどこまで行っても有限ですが、マイナス側の広がりは、命を賭ける以上その人個人にとっては計ることのできない無限の広がりを持つはずですから。

ということは、今回のテーマである”心理的効用の最大化”を真に達成するには、”ボラティリティをコントロールしない”という方針こそが答えとなります。

ギャンブル中毒に陥るということは、自分でコントロールが効かないくらいのボラティリティを求める状態になることと同義といえます。
そういう人達は当然のことながら手持ち資金はいづれ枯渇しますので、これまでと同様のボラティリティを得ようとすれば、多額の借金を積み上げることになります。
そして、賭けるお金が尽きたそのとき、皮肉にも最高のボラティリティ(≒快感)を得るために命を賭けることになるのです。

最後に伝説の博徒”赤木しげる”の言葉を紹介します。

「もともと損得で勝負事などしていない。ただ勝った負けたをして、その結果無意味に人が死んだり不具になったりする…そっちの方が望ましい。その方が…バクチの本質であるところの…理不尽な死…その淵に近づける、醍醐味だ。」


(完)


【KonSin】


2009年11月08日

心理的効用最大化のためのボラティリティコントロール(4)


■楽しむ馬券の買い方例

前回までの議論より、”基本は分散を大きくする賭け方を求めるが、勝率の高さによる効用も一部獲得する”賭け方を実現していくことを考えていきます。

私は競馬場にはだいたい昼過ぎに訪れて、お昼ごはんを食べた後に本腰を入れて馬券を買います。
したがって、5レースから6レースの間から始め、メインの11レースで帰途につくという感じですので、おおむね5〜6レースやるといった感じでしょうか。

よってここでは、レースを勝率を求めるフェーズと分散を求めるフェーズにわけ、前者が前半の5レース、後者がメインの1レースとします。

使う資金を3,000円としましょう。
資金配分は勝率フェーズの5レースを均等に400円、メインレースを1,000円とします。

まず、前半は本命サイドの複勝2点(各200円)を買って、当たった場合にはその資金を次のレースに転がしていくということを続けます。
そしてそれらのレースで勝った資金とメイン用の1,000円を合わせて、中穴っぽい馬の単勝、または大穴の複勝などを1点で勝負します。

別の馬券でもいいのですが、シストレをやっていると、相対的に控除率が高いことが明示的にわかっている賭けをするのが微妙にいやなのと、歳のせいでしょうか、複数の馬をリアルタイムで追うのが疲れるので、1頭が入れば勝ちというわかりやすい賭け方をしてしまいます。
(あとは、1頭だけ絡んで馬券が外れると、なんというかモヤッっとしたものが残るので。)

これにより、当たる楽しみによる効用を得つつ、最後に分散による効用を得るという合理的(?)な楽しみ方を実現できるといえるでしょう。
これは私のやり方ですが、心理的効用は多くの人に共通の部分でしょうから、みなさんもこういった基本方針をもって健全なギャンブルライフ(?)を楽しむとよいでしょう。

では、次回はギャンブルにおける注意点を”損益分散”視点で示唆していきます。


(つづく)


【KonSin】


2009年11月01日

心理的効用最大化のためのボラティリティコントロール(3)


■損益変動を生み出すということ

損益の変動の大小をイメージしやすいように、縦軸に頻度、横軸に損益をとったときの、賭け方による分布の形状を描いてみます。
(実際はこういった正規分布にはならないことが多いですが、今回はわかりやすいようにこのようにしています。また、期待値は負なので全体に左よりの分布となります。)

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青が分散が小さい、すなわち(勝率は高いが)大きなあたりが望めない賭け方の分布となり、損益の裾野が狭いことがわかると思います。
逆に赤は分散が大きい、すなわち(勝率は低いが)大きなあたりが望める賭け方の分布となりますので、損益の裾野が広くなります。

したがって、この裾野を広げる賭け方をすることで、ギャンブルの醍醐味をより味わえるようになるといえます。

さて、損益の変動を大きくする賭け方には、以下のふたつのやり方があります。
 1.賭け金を増やす
 2.オッズの大きな対象に賭ける

ただし、今回は楽しむことを目的としており、かつ期待値は負であることを前提としていますので、賭け金を増やすのはあまり賢い選択とはいえません。
ということで必然的に穴狙いの賭け方を選択することになります。

しかしながら、こういった穴狙いの賭け方の場合、同時に当たる確率が低くなるというジレンマも抱えることになります。
競馬場に出かけて開催されている12レース穴馬券を買いすべて外してしまうと、さすがに楽しい気分で帰ることはできないと思います。

勝率と変動の大きさのトレードオフをうまくバランスしながら、ギャンブルの醍醐味を現実的な出費の範囲内で楽しむ、そういった技術を確立できれば、ギャンブル中毒に陥ることなく、クールに楽しく興奮できる時間を創造できるでしょう。

では、次回はその一例として私の賭け方を披露しましょう。


(つづく)


【KonSin】


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【KonSin】
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 理科系大学院にてパターン認識の研究に従事。大手電機メーカー就職後ベンチャー企業に転職、後に独立。個人事業主としてデータマイニングを武器としたマーケティング、BPRコンサルティング事業を展開。その定量分析のスキルを応用し、厳格なるシステムトレードにて資産を運用。より本質に迫るシステムの構築とそれを運用できる自己の鍛錬に余念がない。


【徒霊田】 (卒業)
担当:三次元のマーケット分析

【おかも】 (卒業)
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【Ord】 (卒業)
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【Token】 (卒業)
担当:サイコジカルトレード分析





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