シストレAppendix

2009年01月04日

改良(=パフォーマンス改悪)システムの運用(5)


■認識する世界を広げる

前回までの記事を読んでの素直な反応は”そんな法則が存在するわけがないだろう。もしあるのだったら証明してみせろ!”というものでしょうか。
至極もっともな反応だと思います。

とはいえ、私は自分の手の内を公にするつもりはありませんので、”嘘つき”呼ばわりされても反論のしようはありません。
今回の記述をどのように認識し、どのように解釈するかはもちろん読者の自由です。

ただ、みなさんが自分なりの確信を持ったトレード手法を確立していない段階にいるのであれば、早々にこういった考え方を否定して可能性の扉を硬く閉ざすのはもったいないと思うんですよね。

とりあえず頭の片隅に”そういう考え方も世の中にはあるかも”というくらいで可能性を否定せずに持っておいた方が、いざそのような方法論にめぐり合ったときに素直に自分の技術に転化できるんじゃないかと。

自分が知らない、理解できないことは世の中には存在しない(して欲しくない)と思いたいのは、認知的不協和を嫌う人間の性。

しかしその性に支配されているだけでは世界はどんどん狭くなっていきます。
なぜなら、その人にとっての世界は自分の認識の範囲がすべてなのですから。

実在するものを認識することは容易ですが、認識することで実在を生み出すのは過去の歴史をひも解いてみても容易ならざること。

もし、認識が実在を生み出すダイナミズムを学びたいのなら「涼宮ハルヒの憂鬱」がおすすめ。
・・・ほら、いってるそばから自分の世界の拡張を拒否しましたね(笑)。
(ここで動ければアンテナの感度はそうとう高い!)
この物語が真に伝えたいメッセージをシステムトレーダーの視点から自分の血肉とできたなら、神の一手を垣間みることでしょう。

それでも拒絶反応が強い人は、黒澤明監督の「羅生門」あたりから入っていきましょう。
ひとつの事象を、利害が対立することで各々が違う弁明をする様は、同じチャートを見ても買うトレーダーと売るトレーダーが存在することに似たり。
弁明者の恐怖や欲望が認識を変えることもまた、我々の日々のシステム運用に重なる部分があります。

ということで、自分なりの型がある程度できてきたら、トレード以外の領域に多くを学ぶように心がけてください。
その方が得るべきことは圧倒的に多いですから。


(つづく)


【KonSin】


2008年12月28日

改良(=パフォーマンス改悪)システムの運用(4)


■価格変動法則のシステムへの落とし込み

価格変動の法則がわかっても、そのまま用るだけで満足のいくパフォーマンスを得られるというわけではありません。
それをいかに自分の核としているシステムに落とし込めるか、そこがデータマイナーとしての腕の見せ所です。

それらは特に私の寄り引けシステムとはあまり親和性が良くないようで、落とし込みには結構苦労しました。
まぁ、そもそも寄り引けという時間軸のために考案された法則ではありませんしね。

ちょっとしたヒントは徒霊田さんのセミナーでお話しましたので、お聞きになった方はなにかしらの参考にしてみてください。

システムへ落とし込んでいく際に苦痛に感じたのは、過去に構築したシステムよりもパフォーマンスが落ちることでした。
それでも、きちんと本質のみを抽出し無駄なパラメータを除去していくプロセスでは、悟りの境地に至るような、煩悩を涅槃していくような、そんな感覚を味わったものです。

真に安心して長期運用できるシステムとは、右肩上がりのきれいな累積損益曲線を描くものではないと達観できれば、なんと穏やかな気持ちになることでしょう。
(逆にそれを追い求めることで無駄に苦しんできたんですよね。)

トレードに限らず、物事の本質を知る人物は必ず存在します。
そして、誰しも平等にそういったものにアプローチできる可能性をもっているのです。
それをものにするには感度の高いアンテナをきちんと張って、ここぞというときには迷わず動くこと。
いまだそういう本質に出会えていないと思うのであれば、是非そのあたりを自分に問いかけてみましょう。


(つづく)




【KonSin】


2008年12月21日

改良(=パフォーマンス改悪)システムの運用(3)


■相場を支配する主体が決める価格変動の法則

システム構築における演繹的アプローチでは、225先物の価格変動を支配する法則からシステムに落とし込んだのちに統計的に優位性があるかどうかを検証していきます。

”225先物の価格変動を支配する法則”の私が知りうる情報ソースは3つ存在しますが、その中でも重要な位置づけになるのが、このブログを以前一緒に運営していた徒霊田さん直伝の法則です。

徒霊田さんは今でも某所で有料情報を配信しておりますが、彼の記述を読めばその凄みが理解できると思います。
彼は、そもそも225先物の相場を支配している極少数のトレーダーが使用しているシステムを用い、それに自分なりの工夫を加えて今のスタイルを確立しています。

話は簡単で、相場を支配している人間が使用しているシステムがその相場の価格変動を支配する。
したがって、そのシステムに逆らわずうまく乗っかっていけば、おのずと優位性を持った売買が可能となる、ということです。

たとえるならば、野球のメジャーリーグが”4ストライクでアウト”というルールを用いれば、それがディファクトスタンダードになり、日本も韓国も台湾も従わざるをえないわけです。
国内では独自のルールを運用できても、WBCではアメリカのルールが採用されるでしょう。
したがって、WBCで勝つためには彼らのルールを国内で運用せざるをえません。
(現在でもWBCで使用される球はメジャーリーグのスタンダードのものが採用されています。)

つまり、その世界を支配している主体が決めたルールがその世界のルールになるのです。

よって、225先物を支配する法則を適切に自分のシステムの要素として落とし込めれば、相当長期(場合によっては一生?)にわたって機能し続けるシステムが構築できると期待できますよね。

これにより、システムトレーダー最大の難関である”システムを信じて継続運用する”ことが容易になります。


(つづく)


【KonSin】


2008年12月14日

改良(=パフォーマンス改悪)システムの運用(2)


■システム変更の理由

今回のようなシステム変更に踏み切った理由としては大きく3つ挙げられます。

1.日経225先物における価格変動の本質のみを組み込んだシステムを構築
2.損失やドローダウンへの耐性強化
3.225先物をとりまく外部環境変化への備え

まず、1から考えていきましょう。
今回のシステムは外形標準評価としては、いわゆる”パラメータ数を減少させることによる過剰最適化の回避”とみて取れます。

もちろんそのことも念頭においてはいますが、今回のシステム変更に関していえば、結果的にそうなったと表現した方が適切でしょう。

世の中で語られているシステムとは、私の知る限りほぼ100%帰納的なアプローチによって構築されています。
すなわち、過去のデータを分析することで統計的優位性を見つけ出し、それを売買システムに落とし込むわけです。

一般的な例を挙げると、下記のようなものを売買の基準としているようです。

・期待値有利なチャートやローソク足の形状(パターン)を見つけ出す
・重回帰分析などによって価格変動対する寄与率の高い変数(or因子)を抽出する
・ニューラルネットなどを用いて株価の挙動を非線形関数に近似する
・ティックデータによる売買約定枚数の傾向によって売り買いの強さを見極める

他にも、システムトレーダーの数だけいろいろな方法があると思いますが、要するに帰納的アプローチであることには一致しています。

”そんなこといったって、それ以外にやりようがあるのか!?”とケンカを売られそうですが、それが実はあるんですね。

すなわち、225先物の価格変動法則からシステムに落とし込んでいく演繹的アプローチです。


(つづく)


【KonSin】


2008年12月07日

改良(=パフォーマンス改悪)システムの運用(1)


■新システム運用開始

以前から計画中で、ずっと踏ん切りがつかなかった改良システムへの移行を開始しました。
(下図のような感じの話です。)
071025

一般的な考え方としては、システム改良=パフォーマンス改良となるのが普通です。
ここでいうパフォーマンスの評価項目としては、例えば下記のようなものが考えられるでしょう。

・勝率
・平均損益
・最大損失(利益)
・最大ドローダウン
・最大フラット期間
・プロフィトファクター
・シャープレシオ
・損益レシオ
・損益の標準偏差
・累積損益曲線に対する単回帰直線の決定係数
・(売買回数)
・(インデックス比較?)
などなど。

そして今回運用を開始した改良システムは、これらの項目で評価した場合、ほとんどの項目でパフォーマンスは低下していると思われます。
(私はこういう評価をあまりしないので想定ですが、ほぼ間違いのないところです。ドローダウンなどは目で見て深く大きくなっています。)

すなわち定量的なパフォーマンスに関しては”改悪”です。

したがって、これまで2年以上続けてきた”毎月利益を出す”ことを能動的に放棄することになりました。
(左のプロフィールも書き換えないと・・。)


では、なぜこんな無意味で不毛(に見える)なことをするのか?
以前にも少し書きましたが、改めて私の考えをまとめてみることにしましょう。


(つづく)


【KonSin】


2007年11月30日

あるべきトレードシステムの探求(6)


6.????

071201


この段階は私も現在模索中なので、自信を持ってその正しさを語れるわけではありません。

ただ、損益曲線が滑らか過ぎている現在の状況に慣れてしまうと、いづれ来るであろう他の人には耐えられるそれなりのドローダウンに心理的に対応できなくなるのではないかという一抹の不安があります。

なので、極限までパラメータを絞り込んで普段から少しきつめの負荷を自分に与えておいた方が、長期的にはメリットの方が多いと考えています。
市場からのプレッシャーを適度に感じながらその状況に自分の体がどのように反応するかを客観的に捉え、それに対しての対応策を考え続けながら心理的に適度な揺らぎを与えていく、そんなイメージです。

これは個人トレーダーの特権ともいえます。
自己売買のディーラーは最低でも毎月利益をあげなければならないでしょうから、月次で利益の上がらないことがわかっているシステムは採用できないと思います。
また、ファンドマネージャーはチームで動いていたり他人の巨額のお金を預かっている以上、彼らに対してパフォーマンスが明らかに落ちる運用方法を説明しきれないでしょう。

現在、システム移行の準備を進めていますので、来年は今年よりももがきながらのシステム運用になると思います。
そして、その心理的なゆらぎを楽しめるようになったとき、完成されたシステムトレーダーになった実感が沸くような予感がしています。

ということで、この段階には『諸行無常』とでも名づけておきましょう。


(完)


【KonSin】


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2007年11月23日

あるべきトレードシステムの探求(5)


5.本質理解

071116c


4の珠玉選別の段階を経てしまうと、この本質理解に到達するのは時間の問題だと思います。
なぜなら収益ドライバというのは各々が独立に存在しているわけではなく、相互に関連性を持ちながら利益を創出していくものだからです。

したがって、ひとつの収益ドライバが本質を突いているのであれば、芋づる式に多数の収益ドライバに到達することができるでしょう。

よって、ここでの焦点はシステムの最適化ではなく、システム間の組み合わせ最適化となります。

とはいえ、この段階まで到達するまでにしっかりとした分析がなされているはずなので、最適な組み合わせとはいかにあるべきかも薄々感じているはずです。
(もぐらたたきのごとく、ひとつのシステムがへこんだらひとつのシステムが頭を出し、トータルで利益が出る関係が理想です。ただし、その関係に明確な合理性がないと運用に不安を覚えると思います。その確信を得るにはもうひと工夫必要になるでしょうけれど。)

あとは、自分自身の心理的効用関数との折り合いをつけながら、穏やかな気持ちで着実に、そして現実的な利益を粛々と積み上げていきましょう。


(つづく)


【KonSin】


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2007年11月16日

あるべきトレードシステムの探求(4)


3.過学習

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データをある程度自在に操れるようになると、よりパフォーマンスのよいシステムの構築にチャレンジするようになります。

勝率、平均損益、連続負け数、プロフィットファクター、損益レシオ・・。
あらゆる評価項目を鑑み、可能な限りの手段を用いてすべてのパラメータを最適化したくなるのは人間の性というもの。

しかし、実際に運用してみると想定よりも格段に低いパフォーマンスしかえられず、さらにその時点までのデータを用いて最適化するも、再度の実運用ではまたもや思ったようなパフォーマンスが得られず、さらに最適化・・・といった負のスパイラルに陥ることでしょう。

この状態から抜け出ることは容易ではありませんが、この段階を経ていくこともまたシステムトレーダーには必要なこと。

真の最適化とはデータをいじることだけからもたらされるのではないという気付きに到達できれば、このシステムトレーダーにおける最大のボトルネックを飛び越えられることでしょう。

ちなみに機械学習の世界では、過学習を過度な最適化と同じニュアンスで使うことから、それにかけてみました。


4.珠玉選別

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相場の本質を捉えた収益ドライバを見出すには、なかなか一人でデータと格闘するだけでは難しいものがあります。

多くの書に触れ、多様な情報を吸収し、そして多彩な人達に出会う。
もちろん質の差はありますが、質の低いものを必要ないと判断するためには、ビンからキリまで触れておくことが大切です。

特に、これはと思える人物に出会ったのなら貪欲にアプローチしてみるのもいいでしょう。
数は少なくとも、きっと一生の財産となる知識が得られると思います。
この世界は特にホンモノは表に出てきにくいものですから、一度の出会いを逃さずモノにすることです。

(ただし、知識の豊富さや語り口のうまさがトレーダーとしての実力とは必ずしも比例しないので、その選別は難しいですけれど。)


【KonSin】


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2007年11月09日

あるべきトレードシステムの探求(3)


1.無知

071109a


この段階をシステムトレーダーと呼ぶかどうかは微妙なところですが、ボリュームゾーンとしては最も大きいところでしょう。

私がエクセルや統計、データマイニングツールを自然に使いこなしているのでわからなかったのですが、セミナーに来ている方でもエクセルをさわったことがないという人が結構な割合いました。

しかし、トレードシステムを組むために必要な関数などは限られているので、やる気次第で次の段階にはいけると思います。

とはいえ、0から1に向かうときに直面するイナーシャが大きいこともまた事実。
それゆえに、カリスマトレーダーの受け売りや有料情報に走る気持ちもわからなくはないですが、ここの段階は是非がんばって自力で乗り越えて欲しいものです。
(トレードスクールの生徒の中にも、まったくエクセルがわからない段階から、自分なりのシステムを組んで運用できるようになった例もありますので。)


2.学習途上

071109b


一般的なテクニカル分析を自分で検証してみることは、最終的には本質的な意味は持たないと思いますが、勉強としての取り掛かりとしてはそういった人真似から入るのもありでしょう。

そして、ある程度こなれてきたら、すぐに次の段階に進んでいけると思いますので、この段階にとどまっている人はそれほど多くないでしょう。

とりあえず、必要な要素が含まれている自分なりの検証ツールを作成して使い込んでみることです。


(つづく)


【KonSin】


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2007年11月02日

あるべきトレードシステムの探求(2)


■ 完成されたシステムトレーダーに至る流れ

私固有の考えを述べる前に、初心者の段階から完成されたシステムトレーダーに至る一般的な流れを考えてみます。

071102

次回から個別の考察を加えていきたいと思います。


(つづく)



【KonSin】


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トレードスクール3期需要調査
【開催需要人数】:/12
(もう一息・・・)

■ 開催時期:最速で2009年3月に手書きチャートの会、4月くらいから授業開始(需要が少なければ順次先送り)

■ 開催基準:”前向きに検討中”以上が12名超でオリエンテーション(手書きチャートの会)開催

■ 授業内容:第2期に準じ、生徒のスキル等によって微調整
  (過去開催の模様カリキュラム

その他詳細はオリエンテーションにて。

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自己紹介
【KonSin】
担当:Let'sシステムトレード
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    TradeSchoolレビュー
 理科系大学院にてパターン認識の研究に従事。大手電機メーカー就職後ベンチャー企業に転職、後に独立。個人事業主としてデータマイニングを武器としたマーケティング、BPRコンサルティング事業を展開。その定量分析のスキルを応用し、厳格なるシステムトレードにて資産を運用。ここ1年半は損益がより安定性を増し、月次ベースでは常に利益をあげ続けている。


【徒霊田】 (卒業)
担当:三次元のマーケット分析

【おかも】 (卒業)
担当:新興市場レター

【Ord】 (卒業)
担当:空気のようなシステムトレード

【Token】 (卒業)
担当:サイコジカルトレード分析





たまには見知らぬ誰かのために
ほんのちょっとだけ動いてみる
きっとそれは最高に贅沢な時間




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